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退屈の花 [music]

今日は久し振りに漫画の単行本を買ってみた。
魚喃キリコの「キャンディーの色は赤。」を買ったんだ。
普段はめったに漫画のコーナーは覗かないんだけど、今日はなんとなく立ち寄ったら、そこにあったんだ。
少し嬉しい気がした。偶然に会えたことが。
でも、反面、少しアンテナが低くなっているのかな、とも思った。それは残念なことだ。
彼女の単行本は好きで買っている。たぶん最初の「water」からだな。
彼女の作品は最初ガロとかに載ってたような記憶があるけど、当時のガロは…それほど好きではなかった。
初期のガロの作品群が復刊され始めたころ、その異端な得体の知れないパワーに圧倒された。
これがマンガ?
めめくらげって何?
って思ったさ。
んで、読み出した当時の現行ガロの中で、唯一好きになったのが彼女の作品だった。
淡々とした絵で切り取る感情の質量が膨大で、物凄く胸がつまるような、痛い感じがする。
それなのに、多分普通に考えると醜悪な感情が、ある時一瞬にリリカルに転じる魔法があるんだ。
それは彼や彼女のヘアースタイルかな?

そんな彼女の新作を読みながら、久し振りに聴くは以下。

GRAPEVINEのファーストアルバム「退屈の花」です。
ミニ・アルバムを経て、メジャーから1998年に発売。
GRAPEVINEを初めて聴いたのは、吉祥寺に住んでいたエガちゃんという女の子の家に泊めてもらった時だった。
北の地で働き出した僕は、仕事で上京した時に彼女に会いたくて公衆電話から電話した。当時は携帯が出始めって感じだったんじゃないかな?
多分、彼女とその友達とその3年くらい前に偶然渋谷で知り合った彼女達が、僕は本当に大好きで嫉ましかったんだ。だって、カンペキにガールだったんだもん。
家の人以外の人の前で食べ物が食べられなかったり、バンドの打ち上げに参加したり、トリップだったり、パンクだったり、ボンテージだったり、エトセトラ。
そして、当時彼女は原宿のラフォーレで働いてたんじゃないかな。
もう完璧でしょ(笑)。トーキョーのガール。

あの、空気感を、今もまだ色濃く残す魚喃キリコの作品は、未だに僕に痛みを思い出させるから。
やっぱり、何時までも痛みは付いて回るんだと再確認する。
痛くない人いる?

ではでは。


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nu-nile

still illっスか。
そんな僕もまだ病んでいるようです。
こういう病み(闇)が、一時的なものだなんていうのも、何だか幻想のような。
かと言って誰かと共有できるわけでもなく。

でもまあ、トーキョーのガールは虚実混じった一級の美術品です!

ゴメン、なんか変なテンションで。
by nu-nile (2007-08-13 05:30) 

hanao

>nu-nile さん
まあ。内包して行くのでしょうね。そう思います。

ああ。そうだね。虚実か。
そうだね。そういう女の子が好きだな。僕の範疇にない方がいい。
何言ってるの?くらいの感じにドキドキする。
このバイタめっ!ってくらい。
ではでは。
by hanao (2007-08-14 00:26) 

ルースターズ

なんか、その漫画は凄く痛かった。
痛切。
初めて泣きそうになるくらい痛かった・・・。
by ルースターズ (2007-09-26 08:04) 

hanao

>ルースターズさん
「愛してるよ。クソったれ。」
言えるようになるかな?

ではでは。
by hanao (2007-10-08 14:41) 

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